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予防の3原則

 世の中にはたいした努力もしないのに歯が悪くならない人もいますが、逆にあれこれ情報を集めなにやら一生懸命しているのに虫歯や、歯周病と縁が切れない方もいらっしゃいます。体質と言ってしまえばそれまでですが、何らかの秘訣があるに違いありません。そんな秘訣を探ってみましょう。なお、以下に述べたのは私が、3大要素と考えている事柄で、詳しい情報は以下の各歯科医師会のページを参考にしてください。

日本歯科医師会
神奈川県歯科医師会
青葉区歯科医師会

1.甘いもの(砂糖が含まれている物)を口に入れる回数を減らす。

何と言っても虫歯の最大要因は砂糖です。歴史的に見ても砂糖を口にするようになった室町時代から虫歯が多くなりだし、20世紀の大戦後、豊かな時代になって蔓延するようになりました。今では虫歯が一本もない子を探すのが難しいくらいです。
私自身はあまり甘いものを欲することはないのですが、口にしないではいられない人もいるようです。そのような方には、パラチノースやキシリトールで甘味をつけた物を買いだめしておいたらとアドバイスしています。喉がよくいがらっぽくなるかたで、喉飴をよく口にする人にも、飴の成分を確かめて砂糖が含有してないことを確かめてください。
汗をかいた時など、甘いジュースが飲みたくなります。クッキーなどと違って、歯にこびりつかないから虫歯の原因にはならないかと思うのは間違いです。水に溶けた砂糖が口の中に拡散されるということを覚えていてください。
砂糖を多く口にすると、口の中がねばねばして細菌が繁殖しやすくなるようです。そうすると、歯周病にもなりやすくなります。歯磨きをしなくても虫歯や歯周病が少なかった時代(石器時代)までさかのぼることはできませんが、昔の日本人が食べていた物を選べばよく噛む習慣もつくし、よく噛めば唾液も多く分泌されて自然に口の中もきれいになるでしょう。

2.歯磨きをしっかりやり、細菌が歯の周囲に繁殖しないようにする。

虫歯も歯周病も細菌が存在しなければ発生しません。細菌を死滅させるには、強力な殺菌剤を使用したり、抗生物質を毎日服用しては体を壊してしまいます。歯ブラシで歯の周囲に住み着いた細菌を直接払いのけると同時にえさとなる食べかすを掃除すること細菌の繁殖を防ぐことが一番安全で有効な手段だと考えます。「毎食後3分以内に3分間の歯磨き」という、ほとんどの人には不可能なよく聞く標語がありますが、私は一日一回は10分間の歯磨きをしてくださいといってます。10分間も手洗いの前で鏡に向かってというのは暗いですから、快い場所で椅子に座ってやればいいと思います。テレビを見ながらとか、音楽を聞きながらとか、本を読みながらとかしたらいいと思います。この際のコツは磨き粉を使わないことです。歯ブラシを水で濡らしたものを使えば唾液で口の中がいっぱいにならないのでどこでもできます。こんな話をしましたら、お風呂の中で湯船につかりながらやってますという患者さんがいらっしゃいました。いいアイデアだと思いました。
だんだん歳をとると歯肉が退縮してきてようじを使いたくなる隙間が歯と歯の間にできてきます。歯は頭でっかちですので、歯肉が下がると歯肉の歯の境目もくびれてきて重箱の隅のように汚れがつきやすく取れにくい場所ができます。ですから、歳をとればとるほど時間をかけて歯磨きをしなくてはならなくなります。面倒と思わず、顔を洗うのと一緒の日課として習慣にしましょう。歯医者にかかって、歯を抜かれたり、入れ歯を入れることを考えればたいしたことではないでしょう。


3.唇を閉じ、上下の歯を接触しない状態をを保つ。

歯を長持ちさせようとして、甘いものを控え、歯磨きもしっかりしているにもかかわらず、歯を痛めてしまう人がいます。この原因は無意識に行うくいしばりです。本人の自覚なく行っていることなので、どのように予防したらいいのか、決め手がなく困りものです。睡眠中にはぎしりすることも大きな問題です。ストレスが原因とも言われますが、複雑な要因がからんでいるようで専門家の間でも見解が異なり明確な対応策がないのが現状です。対症療法としてマウスピースを使用していただくこともありますが、毎晩着けて寝るわずらわしさを考えるとどうにかならないものかと常々悩んでいます。
生理的に好きとか嫌いということを意識して変えることができないように、無意識で行うことをコントロールするのは簡単ではありませんが、自己暗示するよう深く心に刻み込む努力をすることは有効です。朝起きたときなんとなく顎が疲れたと感じる方、虫歯ではないのに歯が冷水でしみる方、よく歯の充填物がはずれる方、外耳孔(耳の穴)1cm手前の顎関節を押したときに痛みを感じる方、顎の俗に言うエラの部の筋肉が張っていたり、押したとき筋肉痛を感じる方は要注意です。「唇を閉じ、上下の歯を接触しない状態をを保つ」ことをことあるごとに思い出して、深く心に刻むようにしましょう。無くて七癖と言いますが、知らず知らずに体に悪いことをしているのかもしれません。毎日の行動を思い起こすに、意外と何の考えもなく惰性で行っていることが多いものです。「唇を閉じ、上下の歯を接触しない状態をを保つ」ことを日常生活で気をつけたら、肩凝りがうそのように解消した方もいらっしゃいます。人の骨格は筋肉で支え合っています。ある部分の筋肉が緊張すれば、その周辺の筋肉も緊張しないとつりあいがとれません。逆に、ある部分の筋肉がリラックスすれば、その周辺の筋肉もリラックスします。顎の筋肉がリラックスすれば肩も張らなくなるのです。思い当たる方は実行してみてください。