Dr.貴則ブログ

2018ウルトラマラソン(100km)悶絶記

プロローグ
「もう2度と出るか!!」と言ってから2年。
しかし、それからどんどんランニングにハマって行き、フルマラソン、ハーフマラソンを年に5~6本、時々ファンランで50~60km走っていました。
そんな2月のある日、友人Yさんより「柴又100K」のお誘いが・・・。
1人では全く出る気が無かったのですが、何だかYさんに誘われたら楽しそうな気がして出る意思を即答しました。
(2016年1度目の挑戦はこちらをどうぞhttps://www.e-ndc.com/blog/2016/06/100k-405505.html

用意
ウルトラマラソンに挑戦するには「月に300km走る」「1回は目標時間分スポーツしつづける」など、準備するだけでも過酷です。しかし診療時間外でも学会・研修や技巧などの雑務もあります。幸い、今夏トライアスロン初挑戦に向け毎日なんらかの運動をしフルマラソンで3時間10分台で走れていたので、行けるかなと考えていました。

前日
普段通り土曜診療日。治療の合間にカロリー摂取、明日のレースに備える。昼食も普段+α。診療後は高校時代からの思い出の味「ラーメン七志」でカーボローディング。入浴後すぐ就寝。

当日の朝
長丁場なので日焼け止めを入念に塗布。腹痛を抑えるため、固形物は食べず会場で配っているアミノバイタルやお団子・水を摂取。仲間と和気あいあい写真を撮ったりしスタートを待つ。Yさんが10分前にスタート「6分/Kmぐらいで巡行するよ」と言うので後で追い付くと約束。のちのちお互い後悔する・・・。
スタート前

スタート〜50Km
特に緊張感もなくスタート、5kmまでは妻がバギーランしながら並走。体も軽い、痛いところもない無理なくペースを刻めてる!Yさんに追いつく35Kmまで熟練サブ10(100Kmを10時間以内で完走)ランナーと並走する。その後Yさんと並走していると「何だか身体が重いんだよね〜、おかしい」Yさん早くも異変。友人の寅さん応援団(ありがとうございました^ ^)と会う頃にはかなりぐったり。5km自分の身体に変化が・・・前回後半に出てきていた筋肉の痙攣の兆しがすでに・・・。
スタート

50km地点<折り返しエイド>
今回はうどんが食べられた!!前回に比べ胃腸は元気。うどんにスイカを堪能する。
Yさん「走りきれるかな〜」と弱気。何とかなると自分は強気。
エイドうどん

50~65km
55km付近から自分も確実に筋肉の痙攣が手に取るように増し始める。塩熱サプリをバリバリ食べるも効果がなくなっていく・・・。
とにかくエイドまで走り、休む&アイシングを繰り返す。水は飲みすぎないよう気にする。
63km付近?エイド後に走ろうにもお互い筋肉が痙攣し走れなくなっていく。「ちょっと歩こう」と早歩きとジョグを交互に切り替える。
水かぶり

65〜80km
そろそろ身体が回復しないことに焦りが芽生え始める。
「そろそろ走ろっか」と切り出し走り出した瞬間・・・っ。両脚ふくらはぎを攣り、悶絶しながら倒れこむ・・・・・。怖くて立ち上がれない・・・。時間が止まる。ゆっくり四つんばになり、そろーりと立ち上がる。これはまずい・・・っ 頭の中で初めて『リタイヤ』の文字が・・・。まずい。
ここからはYさん曰く「下手に走るより、今は歩いた方が早い!」と言う理論のもと歩き始める。Yさんとの会話でちょっと気が楽になる。しかし、制限時間を考えるとこのままでは完走できない・・・。「いや、絶対回復するでしょ!」とYさん。気温は掲示板の記録で35℃。しかし、給水所でもゆっくりできなくなる。Yさんの息が物凄く荒い。75km過ぎ?Yさん耐えきれず「ちょっと、座ろっかな〜」と腰掛けた瞬間、Yさん激烈に左脚攣る!!咄嗟にストレッチするも筋肉の硬直・痙攣がすごい。お互い座るのを禁止とし、早歩き〜徐々にジョグに持っていく作戦で何とか次の給水所まで2km完走!2.5km完走!と喜ぶ。「涼しくなってきたから行けそうだね〜」と、そんなこんなで80kmの関門を何とか通過!残り20km、前半並走した熟練サブ10ランナーがリタイヤ(巡回収容車)の列に並んでいた・・・。
80km並走

80~90km
あたりが徐々に暗くなりつつ85kmまではそんな流れで行けるも、85km過ぎで自分が再びブレーキ。ここで両足また攣ったらリタイアだろう、しかし制限時間もある。Yさんがスタート10分早い分、制限時間も早い。自分「先に行って!多分追いつくから!」Yさん「先に行って90kmにいる友人から何か持って来るよ〜」と走り去ってった・・・。と行ってもYさんのスピードも遅いのでじりじりと離れていく(笑)
Yさんの背中が見えなくなる。あ〜〜まずいな〜〜、どーしたもんだかと周りを見ると、みんなも辛そう、巡回収容車は引っ切りなしにリタイヤしたランナーを乗せ行ったり来たり。
そんな中、遠くから「大丈夫!!!時間ギリギリだよ〜〜〜っ!!」と前方より妻の声。ママチャリに赤ちゃん背負って登場!ずっと2人の走りをパソコンの速報で見ててくれたらしい。
88kmあたり?エイド後ふたたび走れなくなる。Yさんが先行し、自分は早歩き〜徐々にジョグ。妻「おいてかれてるよ!ペース上げて!!」2度ほど上げようとするも足を攣りかける。自分「無理だ上げれない!!」妻「足がダメなら、腕振って行こう!!」何とかYさんと並走し90km、最後の関門突破。
90km付近並走

90km~ゴール
再び寅さん応援団にエール受け元気付けられ、Yさんの友人からドリンクをいただく。リフレッシュ!再びリスタート。辺りは真っ暗に・・・。
93km付近?Yさんを見失うが暗闇で諦める。
妻「もう攣ったら終わりだね!頑張って!!」自分「そう言うこと言わないで!泣」と(笑)妻「腕振ってこう!いい感じ!」自分「だね・・・!(実は腕も攣っている)」じわりじわり「95km」・・・「96km」・・・「97km」・・・「98km」1kmごとの表記を越えて行く。
90kmエイド

99kmのラインを超える、先に提灯の光(ゴール)がバッチリ見える。妻との初めての同伴ゴール。あまりにも辛くもう2度と走りたく無い(笑)ので、風情ある景色を目に焼き付けつつ走る・・・1kmが長い・・・息子がぐずる・・・妻離脱・・・待てないので(止まると攣るだろう)置いて行く・・・あら〜どうしよう(涙)・・・妻、息子抱えて猛追!!・・・追いついく!!!再び並走(笑)沿道の応援者が増える、ゴールした人、リタイヤした人、応援に駆けつけた人皆がゴールするランナーを声援に暖かい拍手で迎え入れてくれる。
あぁやっと解放される・・・。13時間35分・・・柴又100k 何とか制限時間14時間以内に完走。妻と初の同伴ゴール。ちょっと感慨深く話そうとしたら・・・「ちょっとYさん見に行って来る!!」と颯爽と駆け去っていった・・・。たくましい妻だ・・・(笑)。
ごーる!

それから10分後、ゴール付近でYさんを待つ・・・。恐らく妻が連れてきてくれるはず!(妻だのみ(笑))・・・来た!!Yさん走れていない・・・ほぼ全速力の競歩!!!(驚)さすがYさんさすがだっ(笑)お互いの健闘をたたえハイタッチ!!ゴールに吸い込まれて行く相棒の後ろ姿を見ながら柴又100Kが無事終了?したことに安堵を感じる・・・。
ゴール風景

その後60km部門完走した友人とも談笑し記念写真!お疲れ様でした!!!

さぁ・・・明日は診療だ!! 

後日談
翌日
前回より身体は楽で診療も痛み止め無しでこなせる。前回を知っているスタッフはちょっと残念そう(笑)。診療後プールで身体をほぐす。ちょっと泳ぐと直ぐに息があがる・・・。
階段の登り降りキツい。普段の歩くスピードの半分くらい

 十日経過し、「来年どうしようか〜」とか「サハラマラソン行ってみたいね〜」など軽く喋れる余裕が生まれる。

 

中村歯科クリニック

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